

- AutoCAD図面の中に矢印や星などのオートシェイプを挿入したいけどやり方が分からない・・・
- 矢印などオートシェイプをいちいち作図するのが非効率で面倒くさい・・・
AutoCADで作図をする場合、一般的に矢印や星といったオートシェイプ図形を挿入する機会はそれほど多くありません。しかし、AutoCADで資料作成などをする場合には、図面の中に表を挿入したり矢印を挿入したりしなければならないことが多々あります。
このような場合、そもそもAutoCADにはエクセルやワードのようなオートシェイプといった機能がないので、わざわざポリラインコマンドなどで作図する必要があります。しかし、矢印などのオブジェクトを使うたびにいちいち作図していたら面倒です。
この記事では、このような疑問に応える形でAutoCADでのオートシェイプの効率的な使い方を説明していきます。
AutoCADでのオートシェイプの使い方
先ほども説明したようにAutoCADにはオートシェイプというものが存在しません。そのため、まずオートシェイプ自体を作図する必要があります。
以下は、ポリラインとハッチングを利用して作図した矢印です。
この矢印をエクセルのオートシェイプのように図面の中で何度も呼び出して再利用できるようにするためには、AutoCADのブロック機能を使います。
「作成」メニュー>「ブロック」>「ブロック定義」
ブロック定義ダイアログが開くので、まず下図の赤枠の位置にある「オブジェクト選択」をクリックします。
矢印全体を囲んで選択します。
オブジェクトの選択が完了したら、名前を入力して、基点の「画面上で指定」にチェックを入れてOKをクリックしてダイアログを閉じます。
挿入基点を指定と要求されるので、適当な箇所をクリックします。以上でブロック定義は完了です。
これでいつでも「ブロック挿入」から矢印を挿入することができるようになります。
デザインセンターを利用することで別の図面で作成したオートシェイプを効率的に使う
ブロック定義をすることで同じ図面内では何度でも簡単に矢印(オートシェイプ)を挿入することができるようになりましたがまだ問題が残ります。それは、同図面内に限られるということです。
しかし、AutoCADにはデザインセンターという非常に便利な機能があります。デザインセンターを利用することで、他の図面で登録した矢印などのオートシェイプのブロックを現在の図面で使用することができます。
「表示」タブ>デザインセンター(下図の赤枠で囲まれている箇所)
先ほどは、矢印をオートシェイプ.dwgという図面で作図しブロックとして定義しました。
なのでまず、左の図面のリストからオートシェイプ.dwgを選択します。続いてその図面の下位階層の中にあるブロックを選択します。すると、先ほど登録した矢印ブロックが表示されるのでダブルクリックで開きます。
現在の図面で「ブロック挿入」ダイアログが開くのでOKをクリックします。
「閉じる」をクリックしてデザインセンターを閉じます。
現在の図面上に挿入基点を指定と表示されるので適当な箇所をクリックして挿入します。
これで下図のように別の図面で作成した矢印ブロックが挿入されます。
まとめ
この記事では、矢印や星といったオートシェイプを作図してブロックとして定義する方法から、デザインセンターを使って他の図面で作成したオートシェイプを再利用する方法まで紹介してきました。
AutoCADの便利なところは、デザインセンターを利用することで、他の図面のブロックだけでなく文字スタイルやレイヤー、レイアウトまで現在の図面にコピーできるところです。この記事で紹介したオートシェイプの場合は、オートシェイプ.dwgのようなオートシェイプ用図面をひとつ作成しておくことがおすすめです。そうすることで、まるでエクセルやワードのオートシェイプのようにデザインセンターから好きな時にオートシェイプを呼び出せるようになります。ぜひトライしてください。
この記事の執筆者
