

- 図面から文字だけを選択したいけど図形や線分まで一緒に選択されてしまう・・・
- AutoCADでオブジェクト選択をする際、オブジェクトが複数配置されている場所の選択が難しい・・・
AutoCADで図形や文字のオブジェクトを複数選択する場合、大きく分けて3通りの方法があります。
窓選択
交差選択
クイック選択
そういった状況に陥らないために、この3通りの方法を理解して、状況に応じた効率の良いオブジェクト選択ができるようになりましょう。
この記事では、実際に複数のオブジェクトを選択するケースを通して、3つの選択方法について解説していきます。
AutoCAD 窓選択の方法
ここでは、下図のようにオブジェクトが配置されている状況で考えてみたい思います。
窓選択では、図面の左上にカーソルを持ってきて任意の位置でクリックします。
次に、図面の右下にカーソルを移動し、選択したい図面を完全に囲むことができる位置でクリックします。
すると、以下のように図面を選択することができます。
窓選択のポイントは、左上の点と右下の点が作る窓(長方形)に選択したいオブジェクトが完全に含まれていなければいけないという点です。例えば、以下の図を見てください。このように、交差はしているけど窓の内側に含まれていないオブジェクトについては選択されません。
ここで選択されたオブジェクトは、窓の中に完全に含まれていた左上の線分だけです。反対に、次に紹介する交差選択は窓のどこかに少しでもオブジェクトが触れていれば選択対象となります。この2つの選択方法を使い分けるだけでもとても効率的ですね。
AutoCAD 交差選択の方法
交差選択においても、窓選択の時に使用した図面と同じケースで考えます。
交差選択の場合はまず、右下あたりの任意の位置をクリックします。
続いて、下図のように左上の任意の位置をクリックします。この時、右下の点と左上の点が作る長方形は、選択したいオブジェクトを内側に完全に含んでいる必要はありません。
少しでも触れている部分があるだけで以下のように全てのオブジェクトが正しく選択されました。
AutoCAD クイック選択の方法
3つめの方法は、クイック選択です。クイック選択は、文字だけを全て選択したいとか、図形だけをすべて選択したいとか、属性付きブロックだけを選択したいといった、応用の利くオブジェクト選択の方法です。
ここでは、以下のように図形と文字のオブジェクトが配置されたケースで考えます。
クイック選択ではまず、窓選択でも交差選択でもどちらの方法でもいいので、オブジェクト全体を選択します。
次に、オブジェクトが選択された状態で「右クリック」をしてオプションメニューを開き、「クイック選択」を選択します。
するといかのような「クイック選択」ウインドウが開きます。
この画面でまず、選択したいオブジェクトのタイプを選びます。ここでは、文字を選んでいます。
続いて、演算子のプルダウンからすべて選択を選びます。
以上の条件設定が終われば、OKをクリックしてウィンドウを閉じます。
すると、線分やポリラインのオブジェクトが選択対象から外れ、文字だけが選択された状態になります。
ここでは、例として文字だけをすべて選択するパターンを示しましたが、条件設定次第で様々な選択が可能になりますので、いろいろと試してみてください。
まとめ
AutoCADでの複数オブジェクトの選択方法について説明してきましたがいかがだったでしょうか?
もう一度操作方法についておさらいすると、窓選択は左から右に選択する、交差選択は左から右に選択する、クイック選択は全体を選択してから条件で選択範囲を絞り込む、という内容でした。
一度覚えてしまえばとても簡単な内容ですので、ぜひしっかり理解して使いこなせるようにしておきましょう。
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