【図解】WordPressの仕組みを知ろう!|ITのプロがわかりやすく解説
この記事で解決できる問題点・疑問点
  • WordPressは通常のHTMLサイトと違い、動的にHTMLを生成してページを表示していると聞いたことがあるけどいまいち意味が分からない・・・

WordPressサイトの運営を始めたばかりの初心者の方にとっては、同じような疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか?

実は、WordPressサイトは、通常のWebサイトとは異なり、HTMLファイルが存在せず、PHPファイルがページを表示する役割を担っています。そして、このPHPファイルがページを表示する度にHTMLを生成してページを表示していることがWordPressが「動的」と呼ばれる所以となっています

この記事では、通常のWebサイトの場合とWordPressサイトの場合という2つのパターンを紹介することを通してWordPressが動作する仕組みを解説していきます。

通常のWebサイトでページが表示される仕組み

通常のWebサイト(WordPressが使われていないWebサイト)の場合、WebサイトはHTMLファイルCSSファイルJavaScriptファイル画像ファイルなどで構成されています。

ユーザーは、「https://○○○.com/index.html」というようなURLにアクセスすることになります。これは、このWebサイトのindex.htmlというファイルの位置を指定しており、ユーザーはindex.htmlというHTMLファイルに直接アクセスすることになります。

CSSJavaScriptといった他のファイルはHTMLファイルからリンクとして読み込まれます。

以上が、通常のWebサイト(WordPressが使われていないWebサイト)の場合のページが表示される仕組みです。

WordPressサイトでページが表示される仕組み

先ほど説明した通常のWebサイトとWordPressサイトの最も大きな違いは、画像ファイルやCSSファイル、JavaScriptファイルは同様に存在するものの、WordPressサイトにはHTMLファイルが存在しないという点です。

つまり、通常のWebサイトの時のように、「https://○○○.com/index.html」を指定しても、HTMLファイルが存在しないためページを表示することができません。なので、WordPressサイトの場合は、上図にも書いているように「https://○○○.com/?123」というような形式でリクエストを送ります。このURL「?123」という部分がリクエストになっており、「〇〇〇.comのWebサーバー内のp123というページを表示してほしい」という意味になっています。

このようなリクエストに応じて、WordPressが適切なテンプレートファイル(図の③部分)を選択して、ページを表示するために必要なデータをデータベースから取得してきます(図の④と⑤の部分)。その取得したデータがテンプレートファイルに埋め込まれることによってHTMLが生成されページが表示されます。このテンプレートファイルが記述される言語がPHPです。

つまり、WordPressサイトでは、HTMLファイルが存在しない代わり、PHPで記述されたテンプレートファイルがリクエストの度にデータベースからデータを取得してきてHTML生成してページを表示することになります

このように、リクエストの都度HTMLを生成するという点が「動的」と呼ばれる所以となっています。

 データベースとは
データベースとは、簡単にいうと、「データを格納しておく場所」のことで、WordPressでは、記事タイトルや記事内容、投稿日時といった各記事を構成する個別データは全てデータベースに収納されています。WordPressでは、MySQLという名前のデータベースが使われています。

WordPressが動的にHTMLを生成してWebページを表示することのメリット

一見すると、ユーザーからのリクエストの度にHTMLを生成してページを表示することは、通常のWebサイトのようにHTMLページをそのまま表示することに比べて面倒に思えるかもしれません。

では、なぜWordpressサイトはわざわざリクエストに応じてHTMLを生成しているのでしょうか?

その理由は、Webサイトのデザインやレイアウトなどを更新したり修正したり際に、圧倒的に便利だからです

例えば、通常のHTMLで作られたWebサイトだと、レイアウトを変更するためにはHTMLファイルを修正する必要があります。しかし、HTMLで作られたサイトには、記事の数だけHTMLファイルが存在します。それを修正しようとしたら莫大な時間がかかってしまうことは明らかです。

対照的に、WordPressで作られたサイトだと、投稿ページを表示するときに存在しているテンプレートファイルは一つだけです。たとえ、1万記事あろうが、テンプレートファイルは一つだけで、このPHPで書かれたテンプレートファイルを修正すればすべての投稿記事に反映させることができます

このような点が、WordPressの仕組みが支持されるポイントだといえます。

まとめ

この記事では、WordPressの動作する仕組みについて、通常のWordPressで作られていないHTML形式のWordPressとの比較で説明してきましたがいかがだったでしょうか?

WordPressの魅力は、なんといってもプログラミング知識がなくても本格的なサイト制作をできたり、比較的に自由にデザインをカスタマイズできたりするところにありますが、それを支えているのがこの記事で紹介したWordPressの仕組みです。

WordPressに慣れてきて、PHPCSSといったファイルを編集するようになれば、この記事で説明したような仕組みも正しく理解しておく必要がありますので、ぜひ参考にしてください。

 

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この記事の監修協力
@ツノシカ
応用情報処理技術者、ITストラテジスト。元IT系プロジェクトマネージャで半導体やマイクロプロセッサ等のハードウェアから会計システムやクラウドシステムといったソフトウェアまでの開発経験あり。現在は、IT系コラムの執筆や中小企業に対してのITシステムのコンサルティングを行っている。

この記事の執筆者

きつね
きつね